HAVING A LUNCH AT A PARK
2017.06.14
友達がご飯を公園で食べようと誘ってくれたので、出かける。風と太陽がすずしくて、気持ちが良い。子供がきらいな友達は終始、そばにいる子供をきにしてときどき悪態をつきながらサンドイッチを食べていた。日本は梅雨の時期なので住んでいた頃6月というのはまず祝日がないしあまりありがたみがなく、長い雨が降って空は灰色で、湿っぽくて暑苦しい月であまりいいことがなく愛着がなかった。ただ、雨雲のせいで時間のわりに薄暗い光のなか昼間から蛍光灯をつけてクーラーの効いた部屋で雨音をきいて作業するのは良かったし、ビニル傘におちる雨音や水に濡れた葉っぱとか水紋とか、思い起こせばすきなことはたくさんあることは言述しておかなくてはならない…書いているうちに日本で過ごした6月のことも好きになってきた。どんよりとした金沢の6月とは対照的に、こちらは夏至に向かって日がどんどん長くなっていく時期で、みんな明るくうきうきしてどことなくそわそわしていてそれがかわいい。何せ日没が23時ごろになるし、日没後も冷えた空のどこか浅い場所に太陽が潜んでいるようでどこか明るい。からりと乾いた涼しい晴れの日が続く。みな浮かれて湖にかかる橋げたや芝生に腰掛けて思い思いに日光を吸い込む。6月のことを好きになれたのは、こっちに来てよかったと思うことのひとつである。
ちなみに夏至の日には、魔女の人形をそこかしこで焚き火をして燃やして夏の歌を歌うちょっと狂ったお祭りがそこかしこで催されるので、こちらの6月の匂いというと、冬にする焚き火のような、冷たい青空に広がる煙たい匂いだったりする。